若狭公園~波の上ビーチ~対馬丸記念館~久米至聖廟(孔子廟)~福州園を散策

2014年12月22日(月)午前

朝7時過ぎ、宿の近くの定食屋「三笠」で朝食を取り、部屋で一休み。

今日は、近くの波上宮あたりをぶらぶら歩いてみることにした。
那覇市にある波上宮は、定番の観光スポットの一つだが、これまで一度も足を運んでいたなかった。

だいたいの方角の検討をつけて、かなり適当に歩くと、松原に来てしまった。

松原と言えば、沖縄県最大の歓楽街。

早朝の歓楽街は、独特な匂いがある。過去、東京・新宿歌舞伎町の早朝を歩いた時のことをを思い出した。

街角にたむろっている、ちょっとヤンキー風の若者の疲れた顔、路上に集積されているゴミ袋……都市の内蔵がむき出しになっているような光景だ。

若狭公園~若狭緑地から波の上ビーチへ

やってきた方向を少し戻り、とにかく海側に検討を付けて歩くと、若狭公園~若狭緑地に辿り着いた。公園内では、やたらと猫を見かける。

若狭公園 / 那覇市

若狭公園の猫 / 那覇市 

若狭公園の猫 / 那覇市

若狭公園~若狭緑地の南西側に波の上ビーチがある。冬なので泳ぐことはできないが、こんな都市の中に綺麗なビーチがあるのは羨ましい。

海もかなりグリーン色に綺麗だ。少なくても湘南海岸よりずっと綺麗だ。

波の上ビーチ / 那覇市

波の上ビーチの後ろ側は、高台になっており、幾つかの散策路が用意されている。散策路の一つを登ると、見晴らしが素晴らしい。

高台から見渡す波の上ビーチ

高台から眺め

高台のてっぺんに、がっしりとした作りの丸テーブルとベンチがある。そのテーブルの上に登れば、波の上ビーチ側を見晴らせるなぁ、と思ったら、テーブルには「上に登るな」と文字(苦笑)。

散策路にあるテーブル1

散策路にあるテーブル2

人間、考えることはみんな同じなようだ。

大晦日・お正月を控えた「波上宮」

ひとしきり景色を楽しんだ後、那覇港を望む高台の上にある波上宮に行ってみる。

波上宮と言えば、那覇市民の間では、「なんみんさま」の愛称で親しまれている神社。琉球八社の一つ。

波上宮の鳥居 / 那覇市

毎年5月17日には「なんみん祭」というお祭りが開催され、神幸祭、沖縄角力大会、琉球舞踊、演舞大会、のど自慢大会、ビーチ綱引きなど、様々な催し物が披露される。

神輿も登場して、波の上宮~パレットくもじ前広場を練り歩き、大勢の人出で賑わうそうな。

大晦日が近いため、波上宮の境内には、その準備のためのテントや幕が張ってある。

大晦日・お正月を控えた「波上宮」

大晦日・お正月を控えた「波上宮」

お宮の前では、婦人が熱心な祈りをずっと捧げていたのが印象に残った。

波上宮

那覇市にある護国寺

波上宮のすぐ南側には護国寺がある。

護国寺 / 那覇市

日本の全国各地に「護国寺」があるが、那覇市にある護国寺は、琉球の真言宗総本山で、現存する沖縄の寺院のうち、最も古い寺院だそうな。

もともとは波上宮の別当寺として創建されたとある。

お寺ながらも、屋根の赤い瓦がいかにも沖縄らしい風情を醸し出している。

護国寺 / 那覇市

対馬丸記念館

護国寺の近くには対馬丸記念館がある。想像していたより、ずっとモダンなデザインの建物だった。

対馬丸記念館

第二次大戦中、多くの子供たちを乗せた学童疎開船「対馬丸」がアメリカの潜水艦ボーフィン号によって撃沈され、1476人もの犠牲者を生んだ悲劇を後世に伝える記念館だ。

展示スペースが手狭になったため、2009年になってリニューアルされていると言う。

建物には、船舶の窓をイメージしたと思しき丸い窓がある。中を覗くと、展示物の一部が見える。

対馬丸記念館の様子
対馬丸記念館の様子
対馬丸記念館の様子
対馬丸記念館の様子

もの凄く悲しい気持ちになりそうなため、今回は記念館の中には入らず。

対馬丸記念館 インフォ

  • 所在地:〒900-0031 沖縄県那覇市若狭1丁目25
  • アクセス:ゆいレール「旭橋駅」または「県庁前駅」から徒歩約10分。
  • 入場料金:個人一般:500円、中・高校生:300円、小学生:100円
  • 対馬丸記念館

日本最南端の孔子廟「久米至聖廟」

対馬丸記念館から、南東側にぶらぶら足を運ぶと、今度は孔子廟を見つけた。マップを見ると「久米至聖廟」が名称らしい。

青空のもと朱色に輝く久米至聖廟(孔子廟)は、かなり新しい作り。最近、作られたようだ。

久米至聖廟(孔子廟)

後からググってみると、日本最南端の孔子廟で、孔子をはじめ、高弟である顔子、曾子、子思子、孟子を祀られているそうな。2013年に、現在の旧久米郵便局跡地に移されたとある。

17世紀初頭より久米三十六姓の人々によって儒教の祭典が行われていたが、尚貞王の時の1676年になって、那覇泉崎の地に建立された。以来、教育機関の明倫堂とともに戦前までその威容を誇っていた。

しかし1945年の沖縄戦で焼失し、しかも軍道1号線(現在の国道58号)の拡張工事により敷地が削られたことで、元の地での再建が不可能になった。

1975年になり、波上宮に程近い天尊廟跡地に、天尊廟とともに再建された。元の地には蒋介石から贈られた孔子像が置かれている。2013年に旧久米郵便局跡地に移された。

現在は久米祟聖会により維持管理されている。

至聖門から、屋根が赤い琉球瓦の本殿である大成殿の中に入ると、中央に孔子像。左右に四配(顔子、曾子、子思子、孟子)の神位が置かれている。

久米至聖廟(孔子廟)本殿の大成殿

大成殿内、中央の孔子像

大成殿内

大成殿内

「久米至聖廟」(孔子廟)には、観光客をはじめ、家族繁栄や学業成就、合格祈願のため人が訪れるという。

大成殿は、金色や朱色を使った外装。これだけりっぱな孔子廟があるのは、やはり歴史的に中国と密接な関係にあった沖縄ならでは。

久米至聖廟 インフォ

  • 所在地 〒900-0033 沖縄県那覇市久米2-30-1
  • 久米至聖廟管理事務所 Tel:098-868-8598
  • 開園時間 09:00~17:00
  • 休園日 年中無休
  • 参観 無料
  • 久米会

那覇市にある病院の大きな壁

久米至聖廟(孔子廟)を見学した後、ふと南側を見ると、駐車場となっている。そこの大きな壁に目が留まった。

暑さ対策のためだろうか、壁に穴が開いている。こうしたデザインは東京近辺では、まず見たことがない。

病院の壁 / 那覇市

近くに寄ってみると、壁がある建物は病院のようだ。その隣に大きな敷地が広がっている。

あ! ここが福州園なのか。

外から見た福州園

外から見た福州園

見る場所によって様々な光景が広がる中国庭園「福州園」

福州園は、那覇市の市制70周年、および福州市との友好都市締結10周年の記念事業して建設された中国庭園だ。

那覇市の定番観光スポットの一つだが、なぜかこれまで一度も来たことが無かった。路地をぐるっと回ると、福州園の入り口があった。

入園・観覧は無料。入り口の受付で、どこから来たのか記帳する必要。といっても都道府県を言うだけで、中に入ることができた。

福州園入り口

福州園は、決して広大な敷地を持つ庭園という訳ではない。それなのに、庭園内を歩く地点・角度によって、様々な光景・シーンがパノラマのように広がっている。

福州園

まさに完璧に計算し尽くされて設計された庭園! という印象。散策路に沿って歩くごとに、まるで万華鏡のように異なる風景を楽しむことが出来た。

福州園

福州園

福州園

パンフレットには、庭園の設計から施工まで、歴史的つながりが深い中国の福州市の職人が手掛けたもので、庭園の資材も福州市から運んで造園された、とある。

園内の主な建造物は、三山(千山、烏山、屏山)、二塔(白塔、烏塔)、一流(ミン江)など、福州を代表する風景を模したもの。

敷地面積は8,500平方メートル。庭園としては小ぶり。にも関わらず、これだけ見事な光景・シーンを演出していることに感嘆!

福州園

福州園 インフォ

  • 所在地 〒900-0033 沖縄県那覇市久米2−29−19
  • 面積 8,500平方メートル
  • Tel 
  • 開園時間 09:00~18:00(入場は17:30まで)
  • 休園日 毎週水曜(水曜が年末年始休暇、祝祭日にあたるときは翌日が休園)
  • 入園 無料

福州園を楽しんだ後は、さすがに歩き疲れたので、いったん宿泊先の「光の家アネックス」に戻ることにした。

途中、ローソンでサンドイッチ、シークワーサージュースを購入。

宿に戻ってから、昨日購入した泡盛をシークワーサーで割ると、最高に美味しい!

13時ごろ横になると。ちょっと昼寝のつもりが、夕方17時ごろまで寝てしまった。最近、いつものパターンだ(苦笑)。

泡盛とシークワーサー

今日、散策した那覇市の観光スポット

今日の午前中は、かなり歩いた。今まで訪れたことなかった福州園は、特に印象に残った。またじっくりと訪れてみたいスポットの一つとなった。

今日、観光したスポットを地図にまとめてみると、こんな感じだ。

2丁目-30-1 久米 那覇市 沖縄県 900-0033 日本

日本、〒900-0031 沖縄県那覇市若狭1丁目25−9 波の上ビーチ