マチグヮー紅白歌合戦に聞く、沖縄人の音楽の好み

2014年12月27日(土)曇り

8時ごろ起床。朝食は食パンに納豆を乗せて、豆乳。そして、ゆで卵。

部屋で、少し仕事した後、沖縄好きの音楽関係者の友人に電話。すると、昨年、共通の友人が亡くっていることを知る。

電話を切った後、静かに衝撃が走る……。

思えば、随分、お世話になったものだ。最初に出会ったのは1992年のこと。ある著名なフィリピン人の映画監督が来日した折りに出会った。

その後、何度か仕事で会う機会があり、徐々に仕事の範囲を超えて、プライベートでも友人関係になった。

ここ1、2年、あまり連絡を取り合っていなかったことが悔やまれる。自分より5歳ほど年上で、それほどお年をめしているわけではないが、ずっと心臓が悪いことは知っていたのだが。

仲が良いだけではなく、時には怒鳴り合いの喧嘩もした。それでも付き合いが続いたということは、本当の意味で友人関係だったのだ思う。

いや、友人というよりは、心の奥底では「兄」のように慕っていたことに気づく。合掌。

マチグヮー紅白歌合戦が牧志公設市場衣料館前で開催!

お昼は、共用キッチンでうどんを煮て、生卵と納豆を入れて頂く。最近の定番昼飯になってきた。

お昼すぎ、宿の近くにある「牧志公設市場衣料館」前で開催されるマチグヮー紅白歌合戦」を見に行く。

「マチグヮー」とは市場の意味。那覇市・牧志公設市場で働く関係者、及び近隣の商店街関係者が出演する、年忘れ歌合戦だ。

牧志公設市場衣料館の2階には「ひやみかちマチグヮー館」というイベントスペースがある。随時、様々なイベントが開催されている。てっきりその「ひやみかちマチグヮー館」で開催されるのかと思ったが、そうではなく、牧志公設市場衣料館前の道の辻角での開催だった。

マチグヮー紅白歌合戦

「マチグヮー紅白歌合戦」は13時からスタート。結局、最後まで観覧した。

沖縄の音楽にハマる人は多い。自分の知人にも沖縄音楽をテーマとしている音楽ライターがいる。

「マチグヮー紅白歌合戦」を鑑賞して特に印象に残ったのは、ネーネーズの「小金」という曲を歌った方。

そして、もう一人。沖縄民謡を歌った沖縄銀行の女性職員の歌が抜群に上手かった。

見事な沖縄民謡を披露した沖縄銀行の女性職員

「マチグヮー紅白歌合戦」に聞く沖縄県民の歌の好み

全体的には、町内カラオケ大会のようなノリだったが、それだけに、ごくごく普通の沖縄県民の歌の好みに触れたことが興味深かった。

島唄と呼ばれる沖縄の民謡だけでなく、普通のポップスも含めて、どんな楽曲が好んで歌われているのか。

「マチグヮー紅白歌合戦」に登場した歌い手は、若者から年配の方まで、幅広い年代にわたっていた。

かなりお年をめしたご婦人が、最近の流行り曲である「ありのままに」を絶唱すると、やんやの喝采。この当たりは、本土と同じ感じだ。

「ありのままに」を絶唱するおばさま

ちょっと意外だったのは、歌合戦に出場した中年男性の数人は、いわゆる演歌を歌っていたこと。

日本各地のカラオケバーで、好んで歌われている演歌は、なんとなく沖縄のイメージにそぐわないようなイメージを持っていたが、そんなことは無かった。

沖縄と言えば、本土の人間は「島唄」「沖縄民謡」、あるいはビギンに代表される沖縄ポップス、あるいは古くは沖縄ロック、というステレオタイプのイメージを抱きがちだ。

だが、演歌もごく普通に好まれているのかな、という印象を持った。その後、那覇市のカラオケバーや安酒場の前を通り過ぎると、地元の中年男性が演歌を熱唱している姿にしばしば遭遇した。

幅広い年代に渡る、ごく普通の沖縄県民の音楽的好みが垣間見えるようで、興味深かった。

マチグヮー紅白歌合戦

夕食は、定食屋「壷屋」で、ふーちゃんぷるー定食。500円なり。「壷屋」の定食は、自分好みの味だ。